草コインとは、時価総額が低く成長性などが明らかになっていない仮想通貨を指します。語源は諸説ありますが、良い意味から来ているわけではないことが共通しています。
非常に価値が低く種類が多いこと、日本の取引所で購入ができないことなど様々なデメリットが多いのが特徴ですが、数百倍、数千倍を超えるほど価値が上がったものも存在します。
もちろんデメリットも存在し、資金難などからプロジェクト自体が中止されるケースもあります。
ビットコインやアルトコインを投資に利用する人は多いものの、一攫千金を求め辛い傾向になります。草コインはICOと並んで一攫千金を夢見る人の投資先になっているのです。
今回は注目の草コイン5種類の紹介を含め、草コインの概要を解説します。
仮想通貨目次
草コインとは
・1円以下で買えるコインも多い
・価値が上がることがあるのはごく一部
・多くが価値の上昇を見込めない
成功例と注目の草コイン5種類
・Omise GO(オミセゴー)
・iXledger (アイエックスレジャー)
・SHIELD(シールド)
・Skycoin(スカイコイン)
・Stox(ストックス)
・Quantum Resistant Ledger(クアンタム レジスタント レジャー)
ハイリスクが草コインの特徴になっている
草コインの特徴になっているのは、時価総額の低さと種類の多さです。草コインの定義は人によって異なるものの、時価総額が100位以下、あるいは300位以下など、注目度の低いものを指すのが一般的になっています。
仮想通貨の種類は1000種類以上あり、日本の仮想通貨取引所で取引される仮想通貨は上位のごく一握りになっています。
ある程度評価が固まっている仮想通貨が多く、爆発的な価値の上昇は期待し辛いのが特徴になっています。
一方で、草コインはICOを終えたばかりの仮想通貨など、価値が余り定まっていないものも含まれます。1円で数枚、数百枚単位で買えるものも存在するのが特徴です。
語源は諸説ありますが、失笑を表現するwww(草)が元になっているという説が有力です。海外でも侮蔑の意味を込めてshitcoin(シットコイン)と呼ばれるように、余り良い意味では使われていません。
本来は価値が見えず、将来性が低いものに対して使われていましたが、仮想通貨の種類が爆発的に増えたことから『価値が低い仮想通貨全般』をさすものとして使われるケースが増えているのです。
種類が多すぎるためどの仮想通貨の価値が上がるか当てることは困難で、価値がゼロになることがあるのも草コインの特徴です。
ただし、プロジェクト成功で価値が数千倍などになったケースも存在し、1円の投資が数千円、数万円単位になることもありえます。そのため、ICOを超える一攫千金を求めて草コインに投資する人も多いのです。
ただし、時価総額が300位以下と定義した場合でも草コインは1000種類を超える数があります。
闇雲に購入してもお金を失うリスクの方が高くなるため注意が必要です。
成功例と注目の草コイン
Omise GO(オミセゴー)
Omise GO(オミセゴー)は、日本人企業家が東南アジアを中心に展開する仮想通貨です。
東南アジアは現金主義でお金が動く地域が多く、銀行口座を作ること自体が珍しいケースすらあります。
しかしスマホは普及しているため、モバイル決済などは普及しているという、日本から見れば不思議な文化圏を作っているのです。
Omise GOはスマホでの仮想通貨決済をターゲットにしているのが特徴です。銀行口座を作ることなく利用が可能で、スマホを財布代わりに使えるようになります。
特徴的なのは、企業の給料の支払いなどにも利用できるようになっていることです。銀行口座への支払い履歴がなければ振込みなどの記録が曖昧になり、税務上の問題に発展するケースもあります。
Omise GOの利用で、企業と従業員のお金の関係を明確にできるなど大きなメリットがあるのです。
東南アジアは近隣諸国との交流や交易が活発なものの、通貨の違いから不便が生じるケースもあります。
仮想通貨であればどこでも決済ができるのもポイントで、Omise GOが普及する余地が十分すぎるほどにあるのです。
Omise GOは、ICO終了から短期間のうちに時価総額20位以内に入るなどいち早く草コインを脱し、メジャーな仮想通貨の仲間入りを果たした仮想通貨なのです。
注目の草コイン
iXledger (アイエックスレジャー)
保険市場をターゲットにした仮想通貨で、InsureX(インシュアエックス)から名称が変更されています。
保険は、保険会社だけでなく様々な代理店などを挟んで販売されることが多く、ニーズに対する不一致や、余分な費用などが発生しやすい業界の一つになっています。
iXledgerはブロックチェーン技術を利用して情報を蓄積し、顧客に最適な保険を提供するプラットフォームを目指しています。
また、保険会社から保険を購入し、内容を最適化した上で消費者に再販売することも可能になります。
保険の透明性の確保や手続きの簡略化などにも貢献する可能性がある仮想通貨になっています。
SHIELD(シールド)
高い匿名性を持つのが特徴で、様々なSNSなどでクリエイターにお金を寄付する『投げ銭』を意識している仮想通貨になります。高度な契約自動化(スマートコントラクト)や、量子耐性も盛り込まれる予定です。
量子耐性とは、量子コンピューターに対する耐性のことです。量子コンピューターは従来型のコンピューターと桁違いの計算能力を持つことになると予測されていて、仮想通貨に用いられる暗号なども一瞬で解読されてしまう可能性があります。
本来書き換えが不能なはずの仮想通貨の改ざんができるようになる可能性があるため、次世代型のコンピューターが登場しても安全性が確保できるように研究開発が続けられる予定なのです。
日本語で情報発信をするSNSアカウントがあるなど、親しみやすも魅力の一つになっています。
Skycoin(スカイコイン)
Skycoinは仮想通貨のプラットフォームを利用し、新たなインターネット網を作るプロジェクトになります。
既存のインターネット接続網はISP(インターネットサービスプロバイダー)と契約を行う必要があり、司法の要請に応じて情報が開示される可能性や、国によっては検閲やアクセス制限が行われる可能性があります。
Skycoinは独自のネットワークを構築することにより、ISPに縛られないインターネット環境を提供し、高速かつ低コストの通信を可能にすることを目指しています。
公開は2013年12月で、活動が長期で継続されている仮想通貨の一つでもあります。
Stox(ストックス)
Stox(ストックス)は、未来予測市場をターゲットにした仮想通貨です。未来を予測することであらゆる物事を賭けごとにできるのが特徴で、処理を自動化することで不正の入り込む余地のない公平な賭けを成立させることができます。
類似する仮想通貨にAugur(オーガー)などがありますが、Stoxは比較的注目度が低く、安価で購入できるのが特徴になっています。
Quantum Resistant Ledger(クアンタム レジスタント レジャー)
略称は『QRL』で、量子耐性を重視した仮想通貨です。量子コンピューターによるハッキングなどを防ぐための仕組みが盛り込まれていて、安全性の向上を目指しています。
量子コンピューターの実用化などの情報に連動し、価格が上がる可能性があります。
注目草コインの注意点
注目の草コインを5つ厳選しましたが、これらの草コインにも欠点があります。
情報発信が下手、プロジェクトが壮大すぎてどう凄いか想像しにくいなど、時価総額が下位に低迷しているだけの理由があるのです。
欠点を解決するか、欠点を補うだけの魅力の発信を行えた仮想通貨が時価総額上位に食い込んでいます。
欠点を吹き飛ばすほどのプロジェクトの進捗などがあるかが、注目のポイントになっているのです。