今話題の仮想通貨。最近始めたという方も多いのではないでしょうか。しかしその儲けを出すことの難しさに、早くも挫折しかけている方もいらっしゃるのではないかと思います。
「確実に儲ける方法を知りたい」
「リスクの低い投資方法を教えてほしい」
そんな方におすすめなのが「アービトラージ(裁定取引)」です。
これは仮想通貨初心者であっても非常に簡単に利益を出すことのできる取引方法。当記事ではアービトラージが何故儲けられるのか、どのような行為がアービトラージに当たるのか、分かりやすく徹底解説いたします。
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100%儲けられる?アービトラージの意味ややり方
アービトラージとは、複数の取引所を利用して、各取引所での仮想通貨の「取引価格の差」によって利益を得る方法です。しかしこれだけではわかりにくいと思いますので、ちょっとたとえ話をしてみましょう。
たとえば古本屋さんがAとBの2店あったとしましょう。それらは別のお店ですので、本の販売価格ならびに買取価格も異なります。
あなたはまず古本屋Aに立ち寄り、『アービトラージ解説書』という本を発見しました。価格は1,000円。原価の10分の1という破格の値段です。
これはお得だとあなたは考え購入することに決めたのですが、そのときふと古本屋Bではこの本が「高価買取」の対象になっていることを思い出したのです。
たしか買取価格は1冊1,500円。古本屋Aで『アービトラージ解説書』を買い、それをBに売れば、500円の儲けになります。そこであなたはその本を買い、古本屋Bに売却し、すると500円の利益を出すことができました――。
今の例は仮想通貨の取引所とは少々事情が異なりますが、アービトラージの原理的な部分、なぜ儲けられるのかという部分についてはお分かりいただけたのではないかと思います。
上述のようにアービトラージとは、各取引所での取引価格の「差」を利用して利益を出す方法なのです。
日本には10以上の取引所が存在しますが、ビットコインやその他の仮想通貨が、どの取引所においても同じ価格で取引されているわけではありません。
取引所Aで10万円で売りにだされているものが、取引所Bでは11万円で買われている、なんてこともあるんですね。
このように、各取引所の取引価格を把握し「安く買って高く売る」のが「アービトラージ」なのです。
各取引所での取引価格を把握することさえできる環境にあれば、専門的な知識は必要ありません。仮想通貨の入出庫の仕方を知っていて、取引所での取引方法とそのデメリットなどを心得ていれば、誰にでもすることが可能です。
取引価格を把握するには
アービトラージをするに不可欠なのは、各取引所での仮想通貨の取引価格を把握することです。
各取引所の取引価格をまとめて表示するようなツールは、残念ながら日本製のものはありません。しかし海外製のツールなら存在します。たとえばArbMatrixやcryptowatchですね。
また、裁定取引情報を教えてくれるTwitterアカウントも存在します。海外製のモノはよくわからん! という方はこちらのアカウントをフォローしておくと良いでしょう。
Twitterだけでは少々心細いという方は、各取引所に登録し、取引価格を常に確認できる状態にしておきましょう。
アービトラージのやり方
それでは実際に、アービトラージはどのようにすればよいのか。流れを説明しておきたいと思います。
各取引所でのビットコインなどの取引価格を確認し、取引価格の差が「取引手数料を差し引いても十分な利益が出る」と判断された場合に、行動を開始します。
取引所Aで安く仮想通貨を買い、取引所Bで高く売ります。それには当然、その取引所のアカウントを持っていなければなりません。
必ずアカウントを作っておき、アービトラージをする際にはあらかじめログイン&日本円の入金(仮想通貨の購入費用の預入)をしておくようにしましょう。
さて、まずは仮想通貨の購入からです。取引所Aで、仮想通貨の買い注文をします。ここではビットコインを売買するという例で考えてみましょう。
取引所Aでの売り価格は1BTC 100万円とします。取引所Bでの買い価格は1BTC 101万円です。あなたは事前に100万円をいれておきましたので、滞りなくビットコインを1個、100万円で購入することができました。
次にそのビットコインを取引所Bに移動させます。取引所Aの「仮想通貨の入出庫」などの画面から購入したビットコインを取りだします。
出庫を押すと「アドレス」というものが表示されますので、それをコピーしましょう。コピーしたら取引所Bに移動し、同じく仮想通貨の入出庫の画面で、入庫を選択します。入庫画面に先ほどコピーしたアドレスを貼り付けてエンターを押せば移動完了です。
取引所Bへの移動が終わりましたら、購入したビットコインを売りに出します。無事に101万円で売ることができれば、1万円程度(手数料が差し引かれる場合もあるため)の利益になります。
アービトラージのデメリットとは?
取引価格の変動
アービトラージのデメリットを挙げるとすれば、取引価格が変動するため機敏に行動しなければならないということでしょうか。
たとえば先ほどの例でいうなら、取引所Aで100万円でビットコインを買ったとしても、その移動などにもたついている間に、取引所Bでの買い価格が100万円を下回る可能性もゼロではないということです。
しかしこれについては、あらかじめ取引所A、Bにそれぞれ仮想通貨及び日本円を入れておくことで(ある程度は)解決します。
取引所Aでビットコインが1個100万円、Bで1個101万円になったとき、取引所Aでビットコインを買い増しして、取引所Bにあらかじめ入れておいた仮想通貨を101万円で売却する。
こうすると仮想通貨の入出庫をする必要がないため、よりスピーディに取引をすることが可能となります。
手数料負担は大きい
また、長期保有に比べ、手数料負担が大きくなるというのもアービトラージのデメリットです。
頻繁に売り買いをするわけですから、当然手数料負担は大きくなります。各取引所の手数料を踏まえたうえで取引をすることが重要です。
たとえばビットフライヤーですと、FXなら手数料は無料ですね(2018年2月15日現在)。しかし簡単取引所での取引や、現物取引には手数料がかかります。
各取引所の手数料は、その仮想通貨の価格によって変動しますし、今定められているパーセンテージが引き上げられたり、引き下げられたりすることもありますので、ここにあえて書くことはいたしません。
各取引所(DMM Bitcoin、Zaif、GMOコイン、ビットバンク等)にて、最新の情報を常にチェックしておきましょう。
ちなみに、2018年2月15日現在ですと、最も手数料が安いのはGMOコインです。取引には基本的に手数料はかかりません。
レバレッジ取引を行い、建玉を翌日に持ち越した場合にのみ、0.05%/日の手数料が発生します。
仮想通貨アービトラージまとめ
以上、アービトラージについてご紹介いたしました。
長期保有で一発億万長者を狙うのもいいですが、アービトラージでこつこつ地道に稼ぐのもまた良いでしょう。取引所ごとに取引価格の差がある限り、この取引方法が有効でなくなることはありません。
1回の取引金額が大きければ大きい程、一度で稼げるお金も多くなりますが、投資はあくまでも余剰資金で行うようにしてくださいね。